2-2. からだとこころのプライベートゾーン

からだとこころは結びついています。
こころで決めていることや感じているコトには、納得しやすいものです。

けれど、
頭の中で、“こうすべきだろう”“こうすることが求められているだろう”“こうふるまうべきだ”などと、「すべき」で考えたり決めたりしていると、納得したようでいて、こころが納得していませんから、からだの症状に出たり、心が軋(きし)んだりすることがあります。

この、こころの深いところは、あなたのものです。
あなたのプライベートゾーンといえます。
 


あなたの基盤になるプライベートゾーンを大切にすることは、あなたの気持ちやからだを整えることにつながります。生き方の選択にも深くかかわるでしょう。

そして、からだにもプライベートゾーンがあります。
こころと同じように、あなたのからだのなかで、あなたの承認なしに、他者に勝手に触らせたくないところです。
これがどこなのか、どこまでなのかを、あなたはあなたの考えで決めることができます。

この、こころとからだのプライベートゾーンは、あなたの権利です。
たとえ家族や恋人、親友であっても、あなたの承認なしに侵入していいところではないのです。

また、あなた自身が見せたり触らせていいと思ったあなたのからだの部分を、人によっては見たり触りたくない、という場合もあります。
互いの身体的な接触には、互いの承認が必要なのです。

一方的な判断で、こころやからだの内面、プライベートゾーンに侵入することは、ハラスメントといえます。


【プライベートゾーン:他者との距離のイメージ】

関係性について:カナダのバーバラ・ベインが開発したもの。
障害がある人たちが他者との距離(境界線)を学ぶプログラム「サークルズ」より。

出典:JASE現代性教育ジャーナル 2015年2月15日 No.47
https://www.jase.faje.or.jp/jigyo/journal/seikyoiku_journal_201502.pdf


この図の、どの距離に誰がいるかは、人によってさまざまでしょう。
あなたの他者との距離は、どんなふうでしょう?

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