2-4. 心地よい身体的距離〜からだのプライベートゾーン

だれにも、からだのプライベートゾーンがあります。
からだのプライベートゾーンは、まだまだ学ぶ機会が少ないのが現状です。

そもそも、からだはすべて大切です。
あなたのからだは、あなただけの大切なものなのです。
 


もしかしたら、そんな風に思えない気持ちの時もあるかもしれません。
でも、あなたのからだを大切にできるのは、まずはあなた自身ではないでしょうか?

なかでも性器やお尻、胸、口は特に大切な部分です。
「水着を着て隠れる部分と口」と表現することもあります。
これらの部分は、特別な場合を除いて、他人に見せたり触らせたりしない方がいいところです。

あなたの承諾なしに、他者が勝手に触ったり、見たりしていいゾーンではありません。
これは、親や兄弟姉妹、親族や親友、といった近い関係の相手でも、同じです。
あなたの承諾、納得が必要です。

好きな人や愛する人には、プライベートゾーンをオープンにすることがありますね。
このときも、たとえ恋愛関係の交際相手であっても、あなたのプライベートゾーンを雑に扱っていいのではありませんし、無理やりの性行為は性被害といえる場合もあります。
これは性別や性的指向に関わらず、言えることです。

残念ながら、男性・男子にも性被害があります。
性被害にあったことを勇気を出して誰かに打ち明けても、男性だからといって信じてもらえなかったり、被害を軽くみられたり、いっそう傷つけるような言葉や態度が返ってくることがあります。
けれども、性被害であることにかわりはないのです。

からだのプライベートゾーンを見たり触ったりする人がいて、嫌だと思う場合、「イヤだ」と伝えることが大事です。

相手との距離をとる、同じ事態にならないように予防する、というために、信頼できる人に相談することも必要な場合があるかもしれません。
専門の組織に助けを求めることも、役に立つことがあります。
1人で抱え込まないで、早めにSOSを出すことは、あなたのからだとこころを守るために大事なことです。

それでも、残念なことに、危機感をきちんと受け止めてもらえない場合もあります。
そのようなときには、1回だけ、1人・1か所だけの反応で判断せず、他へもSOSを出してみてください。

もし、性被害にあった場合、あなたが悪いのではありません。
早急な身体のケアが必要なこともあります。
勇気が要りますが、専門機関への相談をお勧めします。信頼できる人から連絡してもらうのもひとつです。


【からだのプライベートゾーン:他者との関係性と距離感のイメージ】

≪[コミュニケーション]へ戻る