生まれた時の身体の性別と、自分が認識していたり、自分が感じている性別が、同じでないことがあります。心と身体の性自認が異なる、ということです。
これを専門的な言い方では、「解剖学的な性とジェンダー・アイデンティティ(内的な性別の感覚)が異なっている」といいます。
また、自分の身体的な性別と自認する性別に違和感があったり、自分の性別が曖昧に感じられたり、男性でも女性でもないと感じていたりすることを「性別違和(せいべついわ)」といいます。
この違和感がある場合でも、違和感がとても強い人もいれば、そうではない人もいます。
性別違和を感じる人の感じ方はさまざまです。
・身体的な性別や装いなどの外見はそのままでいい人
・身体はそのままで、装いなどで外見を自認する性別のようにしたい人
・ホルモン療法でより身体的外見を自認する性別に近づけたいが、性別適合手術は受けない人
・身体的性別を手術等ですべて自認する性別に一致させたい人
・今は決められない、わからない人
など、ここに書ききれないほど、いろいろな感覚や考え、思いがあります。
性別違和の感覚が強く、自認する性(こころの性)とからだの性が異なる場合、厳格な診断のステップを経て、身体の性を心の性に近づける治療(性同一性障害の身体治療)が行われます。
治療は、当人がどの程度の違和感をもつのか、どうなりたいのかなど充分に検討する必要があるので、性同一性障害の治療の専門家とよく相談することが必要です。
そして、性的違和を感じる人が、どんな相手に性的に魅力を感じるのか、感じないのかの「性的指向」も、さまざまです。
大切なことは、その人が誰を好きか、であり、ステレオタイプに周囲が決めつけることではない、ということではないでしょうか。
▼ 参考サイト
LGBTとは(TRP2020 TokyoRainbowPride2021)
https://tokyorainbowpride.com/lgbt/
多様な性について考えよう!〜性的指向と性自認〜(法務省人権擁護局)
http://www.moj.go.jp/JINKEN/LGBT/index.html
性同一性障害(GID)とは(NPO法人性同一性障害支援機構)
http://www.npogid.or.jp/lgbt/gid/
やる気あり美―世の中とLGBTのグッとくる接点をもっと(任意団体)
「世の中とLGBTのグッとくる接点をもっと」というコンセプトで活動するクリエイティブチーム。メンバーはLGBTもいればLGBTでない人も。
https://yaruki-arimi.com/ HUFFPOSTでのインタビュー記事はこちら。 https://www.huffingtonpost.jp/entry/yamazaki-ota_jp_5d885c49e4b0849d472ba8a3
ReBit(認定NPO法人)
「LGBTもありのままでオトナになれる社会へ」というコンセプトで運営されている団体です。LGBTに関する様々な情報やプロジェクトがあります。
https://rebitlgbt.org/
▼ 性別違和についての相談先
TokyoLGBT相談(東京都総務局人権部)
性自認及び性的指向に関する様々な悩みや不安について、経験豊富な専門相談員が対応してくれます。
ご本人だけでなく、ご家族等からも受付けています。
https://www.soumu.metro.tokyo.lg.jp/10jinken/tobira/lgbt-soudan.html TEL相談:03-3812-3727 火曜日・金曜日18時~22時(祝日・年末年始除く) LINE相談もあり。
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