2-1. 女性ホルモンと変化

女性のからだからは、女性ホルモンといわれる性ホルモン2種類が卵巣から分泌され、思春期から分泌量が増えます。そして、思春期頃から月経がはじまります。

女性ホルモンは卵巣から分泌されます。
2種類のホルモンの分泌量は約1ヵ月で変動し、月経の周期に大きく関わります。

女性ホルモンには、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)があります。
エストロゲンは妊娠しやすい状態にこころとからだを整え、エストロゲンは、女性のいきいきとした美しさと健康をサポートします。
プロゲステロンは排卵後に分泌量が増えて、妊娠を促進する働きを持ち、妊娠や出産に欠かせないホルモンです。

これらのホルモンのバランスの変化と、からだ、心は関係し、心身のバランスを保つことに影響します。これに、身体の疲労や精神的ストレスなども関わります。


生理が終わってから、排卵までのエストロゲン分泌が多い期間=「卵胞期」は、新陳代謝が活発になり、気分が安定したり、外交的になったり、ポジティブになれる時期です。

排卵の前後=「排卵期」は、ホルモンバランスが急激に変動するため、気持ちの起伏が
激しくなることがあります。肌の調子が不安定になることもあります。

排卵後から次の生理が始まるまでのプロゲステロン分泌が多い期間=「黄体期」は、胸の張りや痛み、便秘や肩こりなどの不調、イライラしたり、ゆううつになったり、疲れ 
やすかったり、冷えたりと、個人差はありますが、心身共に不安定になりがちです。
食欲のコントロールがしにくい、血行が悪くなりがち、むくみやすい、体重が増えやす いなどの症状が出やすい時期といえます。

月経の期間は、血行が悪くなり、だるさや冷え、頭痛、月経痛(生理痛)などを感じることがあります。月経の終わり頃から、気分の落ち込みから脱出していきます。


このような変化が起こるので、時期に応じて、無理を避ける予定を組むようにしたり、リラックスして過ごしたり、といった方法で対処することができます。

他にも、多くのホルモンがあります。
たとえば、気持ちの安定に影響しているといわれるセロトニンというホルモンは、月経前に分泌が減るので、月経前の気持ちの安定に影響をおよぼします。

このようなホルモンのバランスとその影響を知っていると、対処法を取りやすく、じぶんを良い状態に保ち、その結果、周囲の人とも良い関係を保ちやすいことに繋がります。

日常生活に支障がある場合は、婦人科に相談・受診することも、日々を快適に過ごすコツです。我慢して、がんばりすぎて、身体を痛めてしまわないようにしましょう。


以下、わかりやすい説明や、具体的な対応方法などの情報を紹介します。

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