2-4. 女性器のこと

女性には、身体の中の性器(内性器)として、腟、子宮、卵巣があります。これらは、身体の外側から見ることはできません。

外性器としては、恥丘、尿道口、大陰唇、小陰唇、陰核(クリトリス)、腟口などがあります。デリケートゾーン、ということもあります。
加えて、乳房があり、第二次性徴以降、膨らんできます。

乳房のふくらみの大きさは、女性ホルモンの多い・少ないとは関係しません。
乳頭(乳首)の色は、個人差であり、セックスの回数やホルモンの量とは関係しません。

乳頭が引っ込んでいる「陥没(かんぼつ)乳頭」というものがあります。
陥没しない形状にしたい場合や、出産し授乳をする人の場合、対処法がありますので、乳腺外科、形成外科、美容整形外科に相談することができます。
治療に際しては、説明をよく聞き、理解することが大切です。

内性器の腟は、約8-10cm、直径2-3cmの筒状です。
子宮は、鶏卵くらいの大きさで、約40-50g、長さ7-9cm、幅4cmほどです。
卵巣は、子宮の左右にひとつずつあり、各々2-3cmくらいの大きさです。

外性器の大陰唇や小陰唇は、皮膚のひだで、腟口や尿道口などを保護するものです。
思春期の第二次性徴を過ぎると、急速に発達し、形や大きさ、色が変化します。
色は色素沈着するので、幼い時期より色が濃くなります。
小陰唇は、男性の陰茎(ペニス)と同じく、性的な刺激で勃起します。
勃起したときの形状は様々です。
このような変化や、色、形、大きさは、ほとんどの場合、個人差の範囲です。

女性の性器の洗い方

外性器を清潔に保つことは、尿道口から細菌をいれないようにするためにも大事です。撫でるくらいの優しいタッチで隅々まで洗いましょう。
膣内には自浄作用があるので、洗うのは外から見えている外性器を洗いましょう。
小陰唇と大陰唇の間のヒダや陰核包皮のポケットの中は、垢が溜まりやすいので、指をあてて洗います。

アルカリ性のボディソープや石鹸では刺激が強すぎるので、42度以下のお湯で優しく洗いましょう。膣内の自浄作用を壊さないよう、pH値に配慮したデリケートゾーン専用の石鹸を使うこともあります。
こすりすぎたり、剃刀で傷つけたりしないようにしましょう。


性器などが気になってしまうときは、婦人科や前述の専門科に相談することができます。
恥ずかしい場合は、事前に医師の性別や年齢を確認することもできます。
悩みを抱えたままにしないで、確認できるといいですね。

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