年齢にかかわらず、生殖器の病気にかかることがあります。
このページでは、おおよその病気について大まかに触れておきます。
詳細を知りたい場合は、参考になるサイトを紹介していますので、リンク先で確認してください。
とても大切なことは、予防することと、気になる症状があるときは早く専門家を受診することです。
受診することをためらったり、とまどったりするかもしれません。
例えば、男性も乳がんになることがありますが、恥ずかしい思いで受診が遅れる例がみられます。
けれど、その病気の早い段階で治療するほど、回復も早い傾向があります。
例外もありますが、それでも早めにわかることによるメリットは大きいでしょう。
そして、治療や予防の情報は、どんどん変化していますので、最新の「今」の情報を知ることがとても大切です。
治療方法が新しく進んでいることがあるのです。
では、男性の生殖器の病気について、大まかな種類をお伝えしますね。
性感染症
さまざまな種類があります。
コンドームで予防することができますが、100%の予防ではありません。
治療をしなかったり、治療完了しないままにすると、炎症を起こしたり、子宮外妊娠や不妊の原因になることがあります。
性行為のパートナーと共に治療をすることや、治療をきちんと完了したり、医師のアドバイスを受けて治療を継続することが大切です。
▼ 性感染症の参考サイト
これって感染症?(厚生労働省)
https://www.hivkensa.com/sti/
性感染症を知ろう(セイシル)
https://seicil.com/howto11/
性病ってどうやってうつるの?(セイシル)
https://seicil.com/qa23/
性感染症(セイシル)
https://seicil.com/infection/
▼ 相談先
Eメール 性の健康相談(公益財団法人性の健康医学財団)
性感染症や性の健康について、専門の相談員(医師・看護師・保健師など)に相談ができます。
https://www.jfshm.org/%e5%9c%b0%e5%9f%9f%e4%bd%8f%e6%b0%91%e3%81%ae%e6%96%b9%e3%81%b8/e%e3%83%a1%e3%83%bc%e3%83%ab_%e6%80%a7%e3%81%ae%e5%81%a5%e5%ba%b7%e7%9b%b8%e8%ab%87/
A型肝炎/B型肝炎
肝臓は、普段は体内にあることを意識しにくい器官ですが、私たちの身体に有害な物質の解毒や分解や、消化に必要な胆汁をつくる、とても大切な器官です。
肝炎は、ウイルスによって引き起こされる病気です。
そして、性行為によって感染することがあります。
肝炎ウイルスには、A・B・C・D・E型の5種類がわかっています。
性感染症としては、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎が重要です。男性と性行為をする男性(Men who have Sex with Men:MSM)では、より予防が重要です。
現在新たに発生しているB型肝炎の多くは、性行為による感染を原因としています。
C型肝炎は、男女間の性行為での感染は稀ですが、肛門性交で感染リスクが高まります。
A型肝炎とE型肝炎は、口からウイルスが入って「経口感染」することで感染します。
感染している人の便に排出されたウイルスが、性行為の中で間接的に口に入って感染してしまうことがあります。
これらの肝炎ウイルスは、いずれも急性の肝障害である「急性肝炎」を起こすことがあります。
A型とE型は急性肝炎のみですが、B型肝炎とC型肝炎のウイルスについてはいずれも慢性化する場合があります。
血液検査で肝炎の有無を確認することができます。
肝炎の治療は進化していますので、肝炎とわかったら、治療を受けることが大切です。
予防には、コンドームの使用や、A型・B型肝炎の予防接種があります。
予防接種の必要性は人によりますので、医師と相談しましょう。
相談先は、感染症科や泌尿器科、消化器(肝臓)内科等があります。
▼ A型肝炎/B型肝炎の参考サイト
NPOジャンプラス
https://www.janpplus.jp/topic/509
生殖器などのがん
若い世代(AYA世代といわれています:思春期・若年成人:Adolescent&YoungAdult:15-39歳)のがん、20-30代のがんは女性が8割を占めていますが、男性にもあります。
15-19歳では3%、20-24歳は6%、25歳を過ぎると増えることが分かっています。
10-20代の男性にがんが発症することは少ないのですが、10-20代の大腸がん患者さんや、精巣腫瘍(睾丸にできるがん)の患者さんがいます。
精巣腫瘍になる頻度は10万人に2-3人程度ですが、20-30代の男性の固形の腫瘍では、最も多いといわれています。
治療法が確立されており、手術や抗がん剤治療などにより治る可能性の高い病気です。
普段から睾丸を触って通常の状態を知り、しこりや腫れといった変化があるときは、恥ずかしがらず早く受診することが大切です。
精巣の炎症などと区別するためにも、診断が必要です。
受診先は泌尿器科や腫瘍科です。
精巣腫瘍では、治療の影響で不妊症になる可能性があるため、抗がん剤治療の前に精子を凍結保存しておくことを考えるといいでしょう。
▼ 生殖器のがんの参考サイト
睾丸(精巣)が腫れてきた・大きくなってきたら(日本泌尿器科学会)
https://www.urol.or.jp/public/symptom/11.html
陰嚢内が痛いときは(日本泌尿器科学会)
https://www.urol.or.jp/public/symptom/12.html
無精子症
検査をして、精液の中に精子が認められないと無精子症と診断されます。
原因を治療することで精液に精子が出るようになることがあり、泌尿器科が受診先です。
世界保健機関WHOの調査では、不妊症のうち、男性のみに原因があるケースが24%、男女両方に原因がある場合が24%で、合わせて約半数は男性にも原因があるとされています。
また、一般男性の約20人に1人は男性不妊症(不妊の原因が男性側にあること)といわれています。
▼ 無精子症の参考サイト
意外に多い男性の不妊症について(日本Men’s Health医学会)
http://www.mens-health.jp/364
精子が見つからないときは(日本泌尿器科学会)
https://www.urol.or.jp/public/symptom/14.html
乳がん
乳房にできるがんです。まれに男性にも発生します。
予防は、乳がん検診や生活習慣を整えることなどがあります。
男性のからだの記事一覧
-
男性のからだ
3-1. 男性ホルモンと変化
男性のからだは、思春期に男性ホルモンといわれる性ホルモンの分泌が増えます。 男性ホルモンの主なものは […] -
男性のからだ
3-2. 精通、射精
思春期になって、男性ホルモンの分泌が増えてくると、”精通”を迎えます。男性性器の睾丸で精子がつくられ […] -
男性のからだ
3-3. 性欲とセルフプレジャー(マスターベーション)
セルフプレジャーとは、自分の性器などを触り、快感を得たり、リラックスしたり、性欲を満たす行為のことで […] -
男性のからだ
3-4. 男性器のこと
男性から多い質問や相談に、自慰(マスターベーション)、射精、性欲、そして性器の形に関することが並びま […] -
男性のからだ
3-5. 妊娠、出産、不妊(男性)
妊娠は、男性と女性のセックスにより起こります。妊娠に至る過程はさまざまですが、ライフプランや、職業・ […] -
男性のからだ
3-6. 避妊したいとき
交際している相手、決まったデートの相手、“恋人”といえる相手、のようなパートナーがいて、性的な行為を […] -
男性のからだ
3-7. 妊娠を中断する・したとき、子どもを育てられないとき
性的な関係を結んだ相手が妊娠した時、子どもを産むことや、育てることができない場合があります。 子ども […] -
男性のからだ
3-8. 男性の生殖器や関連する病気
年齢にかかわらず、生殖器の病気にかかることがあります。このページでは、おおよその病気について大まかに […]